その床補強工事は必要?~床の耐荷重性能と床補強工事~

こんばんは。さすけです\(^o^)/

これから家を建てる方の中で、大きな本棚やピアノなどをお持ちの方は「床補強工事が必要か?」ということで悩まれている方もいらっしゃるかと思います。今回はどのようなケースで床補強が必要になるのかについて検討してみたいと思います\(^o^)/我が家では、リビングに水槽を置くことを検討しています。

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この水槽、水を入れると、その重量は約350kgとなります。

一条工務店の家、というか、建築基準法に基づき建てられた住宅の床の耐荷重は180kg/㎡となります。1㎡の面積あたりに耐えられる重さは180kgまでとなっています。これにオプションである床補強工事を行うことで床の耐荷重を680kg/㎡まで強化することができます。

この数値から我が家では、追加で床補強工事をお願いしました。その金額は1坪約5万円です(´д`)ちなみに、設計時点でアップライトピアノを置く際にお願いした床補強工事の費用は1坪あたり1.2万円/坪でした。。。最初からやっておけば良かった(゜_゜;)と思ったのは言うまでもありません^^;;

ところで、これから家を建てる方の多くの方が、ピアノ、本棚、冷蔵庫、洗濯機などを置く場所に床補強が必要であるかを悩まれることもあるように思います。今回の記事では、「どのような場合に床補強工事が必要か?」という点について書いてみたいと思います\(^o^)/

ちなみに、「何キログラムまでだったら床補強が不要であるか?」について適切に回答できる営業さんは皆無ではないかと思っています^^別にバカにしているとかではなく、床補強の必要性は一見単純に見えて、実はものすご~く難しい問題と思っています。。。

新築時に床補強が必要かどうかの判断の一助としていただければと思います\(^o^)/

床補強工事の耐荷重とお値段

床の耐荷重は180kg/㎡、床補強をすれば680kg/㎡

一条工務店の住宅の床の耐荷重は180kg/㎡となっています。これは一条工務店に限らず、建築基準法に定められた住居において満たすべき基準であるため、どこの工務店、ハウスメーカーで建ててもこれ以上の耐荷重性能があると考えて良いものです。

一方、オプションとして「床補強工事」というものをお願いすることで、面積あたりの耐荷重は680kg/㎡まで上昇させることができます。こちらについては建築基準法等の定めに寄らないものですから、一条工務店以外については分かりません。少なくとも一条工務店の家については、床補強工事をした場合の床耐荷重が680kg/㎡であることは確認済です^^

床補強工事のお値段は?

これは一条工務店限定の情報ではありますが、建築設計打合せの段階で床補強工事を依頼した場合は、2011年当時の価格では12000円/坪(税抜き)でした。一方で、今回私が行ったように、家の引き渡しを受けた後に床の補強工事をお願いした場合の値段は、約5万円/坪(税抜き)となっていました。こちらは面積あたりの値段と言うよりも、1坪だけ床補強工事の値段とお考えください。おそらくは面積が小さくなってもそれほど安くなることはありません。なぜならば、金額の大半が人件費によっているため、1坪でも、0.5坪でも半日から1日程度、2人程度の大工さんを拘束することになるため、その費用に大きな違いが発生しないためです。

床補強が将来必要になるかもしれないという場合は、周辺部分の床補強工事をお願いしておくと良いかと思います。何しろ、引き渡し後に床補強をすると値段は4倍以上になってしまうのですから。。。。(゜_゜;)

ただ、付け加えるとすると、これは不当に高い値段と言うことでは無く、後で示すように工事の内容を踏まえるとある程度納得のいく価格であると思っています。

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その床補強工事は本当に必要なのか?

意外と多い180kg/㎡以上の重さの家財

先にも示したように、一条工務店の家やその他の一般的な住宅の多くの床耐荷重は180kg/㎡で作られています。これは1㎡あたり180kgの荷重までは床補強をしなくても耐えられるということを意味しています。床の耐荷重性能は「面積あたりの荷重」という書き方になっています。これは、同じ180kgのものであっても、2㎡の底面積をもつものであれば、面積あたりの加重は90kg/㎡となります。一方で、底面積が0.5㎡しかない180kgの物体であれば、面積あたりの加重は360kg/㎡となります。

我が家の水槽の底面面積は90cm×50cmとなっているので、0.45㎡となります。すなわち350kgの荷重を0.45㎡で支えなければならなくなります。㎡あたりの荷重にすると350kg÷0.45㎡=777kg/㎡となります。。。。これでは、どう考えても床が抜けてしまう!と考えて床補強工事をお願いすることにしました。

で、水槽に限らず、家には床補強が必要になりそうなものはたくさんあります。我が家には妻のアップライトピアノがありますが、この重さが200kg以上あります。

自分の家にはピアノがないから大丈夫と思った方でも、ちょっと背の高い本棚に本を一杯入れたら耐荷重を超えます。また、冷蔵庫も、洗濯機も、さらには私達人間が床にたっても180kg/㎡の耐荷重をオーバーしてしまいます。。。

例えば、本が一杯に入った2mほどの本棚であれば、重さは200kgほどになります。本棚の底面積は奥行き25cm程度、幅90cm程度ですから面積あたりの加重は200kg/(0.25×0.9m)=888kg/㎡となります!

どこの家にもある洗濯機も、最近の縦型、乾燥機能付きのタイプになると重さは90kg程度になります。そして、選択中は洗濯物が10kgほど、さらに水が78L=78kgとなりますから、合計の重量は約180kgとなります。我が家の日立ビッグドラムで見ると、床面積は73cm×62cmとなりますから、面積あたりの重量は180kg/(0.73m×0.62m)=397kg/㎡となります!

さらには、やはりどこの家にでもある冷蔵庫、500リットル程入る大型の冷蔵庫の重量はやはり100kgほどです。さらに中身を満杯に詰めると、50kgほど増えるので、150kgの総重量になります。冷蔵庫の底面積は幅68cm、奥行き70cmほどですから、面積あたりの耐荷重は150kg/(0.68×0.70)=315kg/㎡となり耐荷重性能をオーバーします。

理屈の上では、「面積あたりの耐荷重=180kg/㎡」が事実であるならば、上記の全てについて床補強工事が必要となります!

これってちょっと変だと思いませんか??そもそも、冷蔵庫の前に人が立ったら、そこに50kgから70kgもの「人の重さ」がかかってしまうわけですから、確実に床が抜けてしまいそうです。。。。

床の耐荷重の考え方への疑問

このあたりで少し違和感を感じますよね??私自身も自分が家を建てる当時は単純に㎡あたり180kgの床耐荷重と話を聞いて、何も考えずにピアノの下の床補強工事をお願いしました。しかし、今回水槽を置くにあたって、ふと考えてみると、180kg/㎡の耐荷重に強い違和感を感じました

家を建てる時、営業さん達に「床補強は必要ですか?」と質問すると、多くの場合「一条工務店の家は上丈夫だから床補強は必要ありません」と回答してくれます。しかし、もう一歩踏み込んで「耐荷重は何キロか?」と質問すると、180kg/㎡の回答があります。おそらく、この回答だけを聞いて判断をすれば、私もそうであったように、大きめの本棚や普通のピアノを置こうとする方は「床補強が必要」と判断されるかと思います。

さらにもう一歩踏み込んで、「じゃあ何キログラムのものまでであれば床補強なしで置くことができますか?」と営業さんに聞いてみて下さい。。。完全に私の感覚ですが、一条工務店の営業さんでこの問いに答えられる方は100人の営業さんのうち1人いるかいないかではないかと思います。一条工務店の営業さんだけではありません。世の中のハウスメーカーの営業さんの99%はこの問いに答えられないように思います。もちろん、経験的な感では答えてくれる営業さんはたくさんいると思います。でも、論理的にこの問いに答えてくれる営業さんは皆無のように思います。もっと言えば、この問いにすぐに答えることができる、設計士も、監督もほぼいないように思うのです。

別に営業さんや監督、設計さんを批判しているわけではありません。今回、自分が自分のお金を支払って床の補強工事をお願いするにあたって、今一度床の耐荷重とは何か?どこまでなら大丈夫でどこからは床補強工事が必要なのかという問題に直面したとき、改めて考えてみたら意外と難しい問いのように思うのです。

 

床の耐荷重って何だ??

建築基準法の床耐荷重では人が立ったら床が抜ける??

床の耐荷重とはそもそも何なのでしょうか?先のように「面積あたりの荷重」という考え方をすると、明らかにおかしな結果が導き出されるケースがあります。床の耐荷重が180kg/㎡であり、これが面積あたりの耐荷重であるとするならば、細めの女性が床に立っただけで床は抜けてしまうことになるのです。

仮に、女性の体重を50kgと仮定します。また、足裏の面積は22cm、幅5cm程度とします。この時、足裏の面積は110㎠=0.011㎡となります。これを面積あたりに換算すると、50kg÷0.011㎡=4545kg/㎡≒4.5トン/㎡となります(゜д゜)1平米あたり換算で4.5トン/㎡もの加重が180kg/㎡の床に立ち上がれば床はひとたまりも無く抜け落ちてしまうはずです。。。んが、当然、歩くたびに床が抜け落ちるわけはありません^^;;

そうなんです、床の耐荷重の考え方は面積あたりの重量によって定められているけれど、床に置きたい物の重量を底面積で割った面積あたりの重量が床の耐荷重とはなっていないのです。。。

床の耐荷重とはなんなんだ?我が家の床にはアフリカ象が2頭のっても大丈夫なの??

じゃあ、この床の耐荷重180kg/㎡というのはいったい全体なんなんだ??ということになってきます。建築基準法に基づく資料の記載を調べていくと、床の耐荷重は正しくは「積載荷重」と書かれています。

積載荷重というと、トラックの荷台に積載可能な荷物の重さをイメージされる方が多いかと思います。記載内容を読んでいくと「床面積全体として支えられる重量」となります。

そう言われても意味が分かりませんよね^^;記載内容を読む限りだと、具体的には1階の面積全体として支えられる荷重となります。1階部分全体であれば、我が家の場合、75.45平米あります。ということで、床全体に載せられる重量は75.45㎡×180kg/㎡=13581kg=13.58トンと計算されます(゜д゜)

仮にこの計算が正しいならば、たかだか400kgにも満たない水槽を置くのに床補強をすることなど全くの無意味と言う事になります。それどころか、我が家では室内では体の大きなアフリカ象(体重6トン)を2頭入れてもまだまだ余裕がある事になります。。。んが、やはりこの計算もかなり怪しいです。。。さすがにアフリカ象は無理です(体高が入らないとかはなしで^^;)。。。

そう考えていくと、一体「180kg/㎡」という床の耐荷重が何を表しているのかがま~ったく分からなくなってきます。。。。そうなると、水槽を置くのに床補強が必要なのかどうかもどんどんと分からなくなってきてしまいますorz

床の耐荷重の考え方

床の構造ってどうなっているの??

一条工務店のi-smartの場合、剛床構造という構造をとっています。これは、基礎内に頑丈でごっつい板材を何重にも積み重ねて分厚い床を校正することで、基礎内の柱を極力少なくした床構造です。

下の写真は一条工務店の家ではありませんが、剛床構造の床を持つ基礎写真です。鉄の束による支えはありますが、基礎内の「柱」はなく、床にかかる力は床下の「大引き」と呼ばれる梁のようなものによって支えられています。この大引きの上に、分厚い(一般に24~28mm)板材を直接置くことで、床そのもので床にかかった重さを支える構造になります

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一方で、軸組工法でもちいられているのは根太工法と呼ばれる工法になります。この工法では大引きの上に、大引きよりも細い「根太」と呼ばれる木材を細かく敷き、その上に剛床の半分程度の一般に12mmの床板をのせます。実際に床の上にかかった荷重は、根太によって支えられます。

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この写真も一条工務店ではありませんが、上記のように横に細かく細めの木材が根太として敷かれ、この上に床板が乗ります。

我が家は一条工務店のi-smartであるため、剛床工法で作られています。今回、我が家の床に穴を開けることになったのですが、その際の写真が下記です。

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一条工務店の場合の剛床は床暖房もあるため、かなり分厚く、フローリングも含めた厚さは6cmとなります。さらに、この床下に現在だとウレタンの断熱材が施工されます。我が家が建築された当時は断熱性能がやや劣るEPSによって断熱されていました。

下の写真の束は無視していただいて上の方に見える木材が大引き、そして、白く見えるのが断熱材のEPSです。この上にさらに床暖房やフローリングも含めて6cmの剛床が敷かれています。

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(たぶん)正しい床耐荷重の考え方

これは、私なりの理解なので本当に正しいのかについて必ずしも自信は持てていません。詳しいことは営業さんに聞いて下さい(丸投げ^^;)。その上で、私の理解では建築基準法で定められている床の耐荷重(積載荷重)とは、原則として基礎の構造に依存しています。

床の耐荷重の考え方は、基本的に「大引きと大引きの間の耐荷重」と考えて良いかと思います。我が家の基礎部分の大引きの図面は下記のようになっています「89*89」と書かれているのが大引きになります。これは約9cm角の大引きによって施工されていることを意味します。

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床耐荷重の考え方は、この大引きと大引きの間の任意の位置に180kg/㎡の耐荷重に耐えられるようになっていると考えることができます。

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このような赤で示した四角形の物体であればその重さが180kgまで耐えられるというのが、180kg/㎡ということと理解しました。大引きの感覚は概ね0.9m間隔で取り付けられているため、ざっくり、1本の大引きで支えられる重量は約180kg程度が目安となります。

仮に、下記のように大引きを跨ぐ形で本棚のようなものを置くのであれば、2本の大引きで本棚を支えることになるため、400kg近い本棚でも問題がないと言う事になります。

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しかし、水槽のようなものを下記のように大引きにかからない形で置いた場合は、その耐荷重は180kgを目処とする方が無難と言えます。

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洗濯機などのケースでは、その重量が180kgになるということを説明しましたが、180kgのものであれば、その底面積によらず床のどこの位置に置いても床の耐荷重を超えることはなく床補強工事は不要と理解できます。

また、アップライトピアノについても、我が家では良く分からなかったので床補強をしましたが、250kgのピアノであっても、通常はその長さが180cm程度あるため、どのような配置をしたとしても90cm間隔で施行された大引き2本以上で支えることになるため、やはり床補強は不要と理解できます。

一方で、我が家の水槽に関しては、下記の図の配置で置くことが明らかになったため、床補強は必要と判断しました\(^o^)/

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床補強工事とは何をするのか?

床補強工事とは「束」と「大引き」の増設

我が家では、ピアノの下に床補強工事をしていますが、大引きの図面を確認すると、大引きの密度が高くなっています。大引き敷設図面のうち下の赤枠で囲った範囲がピアノを置くために床補強工事をお願いした範囲になっています。通常は90cm間隔の大引きが約45cm間隔で狭まっていることが確認できます。これによって、床の強度は2倍になります。

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ただ、床補強工事による耐荷重は680kg/㎡であり、180kg/㎡から約3.8倍になっています。大引きを増設しただけでは、耐荷重のアップは360kg/㎡までしか増加しません。実際には、大引き追加によって得られる効果のさらに2倍の強化が行われていることになります。この床耐荷重の強化は「束の増設」によって行われています。

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この写真は床補強工事をお願いしたピアノを設置する箇所の床下ですが、黒い鉄製の「束」が見て取れます。通常は、床は大引きの木材のみによって支えられていますが、鉄製の束を追加することで下からも支えを追加することで、680kg/㎡となっています。ちないみにこの鉄製の束1本で、2トンから3トン程度の荷重に耐えることができます。

上記のような構造にすることで、床補強工事をすれば、補強された範囲内であればどの位置であっても680kg程度のものを置いても床にたわみなどが生じることがなくなります。もっと言えば、大引き2本を跨ぐような形であれば1トン程度のものを置いても床の耐荷重範囲内になるはずです。大型の水槽になると1トンを超えることも珍しくありませんが、そのような大きめの水槽であっても、床補強工事をすることなく荷重に耐えることができるようになっています^^

追加床補強工事

我が家では、追加で床補強工事を行いましたがその結果は下記のようになっています。なんだかピアノの下と比べると寂しい感じはしますが、2本の鉄製の束と中央に見える大引き1本が工事によって新設された範囲になります。また、新しく大引きを追加するにあたっては、当初施行されていた断熱材のEPSを一旦剥がして、そこに新しいEPSをはめ込んで施行されました。設計段階で床補強をお願いしていれば1万2千円/坪であったのが、引き渡し後にお願いすると5万円/坪にもなってしまった背景としては、部材の追加、さらには既に施行されていた部材の取り外しとその手間等々が加わってしまうためどうしても割高になってしまうのだと理解できました。。。

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キッチン下などは標準で束が追加されている。

今回、床下の図面を見ていて気が付いた事ですが、一条工務店の家では、キッチンの下は標準で床補強が行われていることに気が付きました。我が家のキッチンは下の写真のようにアイランド型キッチンになっています。

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このアイランド型キッチンの下の大引き図面を確認してみると、下のようになっていました。赤枠で囲っている大引きは、床補強をしなければ存在しないはずの大引きとなります。

 

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また、床下に潜って見てみると、

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写真で見える範囲だけで3本ほどの鉄製束が取り付けられていることが確認できます。キッチン下については、床補強工事をお願いしていないことからも、一条工務店の標準仕様として補強が行われているものと理解できます。キッチン自体にかなりの重さがあると同時に、キッチンの中に様々な調理道具を入れたり、また、水も多く使うためその耐荷重を考慮に入れて床補強が行われているのだと思います^^

ちなみに風呂の下は鉄製

今回の話題とは少し離れてしまいますが,ユニットバスは基本的に極めて重たい家財となります。風呂に水をためて使うことでその重量は500kgを超えてきます。また、水濡れの問題も出やすい箇所になっています。そのため、これはユニットバス全般に言えることと思いますが風呂周りについては、通常の大引きなどではなく、木材ではなく鉄による柱が用いられています。下の写真は我が家のユニットバス下の写真となります。グレーに塗られた鉄の柱が見て取れます。

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まとめ:床補強はどこから必要なのか?

床補強が必要な目安

今回、色々と調べた結果、とりあえず床補強が推奨されるのは「90cm四方以下」のもので、かつ、その重量が180kgを超えるケースでは床補強をしておいた方が安全です。ただし、重量が180kgを超えるようなケースでも、大引きの真上におけば、大引き自体で荷重を支えることになるため、300kg程度の重さがあっても耐えられるように置くことは可能です。

また、その長さが1mを超えるようなものの場合についてはどのような配置をしたとしても、必ず大引き2本にまたがるか、大引きに直に力を加えることになるため、300kg程度まではあえて床補強をする必要は無いと思われます。このようなケースは主にピアノのケースになろうかと思います。

後から重たいものを起きたいとなった場合、水槽もそうですが、より一般的なケースとしては本棚が想定されますが、大型の本棚を追加で設置するようなケースでは大引きの真上に置くか2本の大引きにしっかりと足が乗るように配置することで高い料金を支払って床補強をする必要は無くなります。

このように考えていくと、通常のお宅で、誰もが持っているものについてあえて床補強をしなければならないケースというのはそれほど多くはないというのが一つの結論になるかと思います^^あえて言うならば天井まであるような大きな本棚を複数並べる予定があるケースなどでは床補強をしておく方が良いかも知れません^^

【重要】床補強の必要性判断は大引きの位置で考える。

上記の説明だとわかりにくいので図で説明します。

下記のように大引きで囲まれた90cm角の範囲を1つの区画と見なすと、それぞれの区画で180kgの荷重に耐える能力を有していると考えることができます。

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よって、下記のように大引きと大引きの間の構造上最も弱い箇所に9個の180kgの重りを置いたことを想定したのが上図ですが、上記の置き方であれば、耐荷重性能を考えても、床補強は必要ないとりかいできます。

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同様に、1つの区画で180kgの荷重に耐えることができるため、複数の大引きをまたがって、180kg×9個=1620kg≒1.6トンの荷重をかけることも、耐荷重性能を満たしているため、床補強は必要がありません。

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床補強が必要になるケースは、大引きで囲まれた区画の範囲に180kg以上の荷重をかける下記のようなケースでは床補強が必要となってきます。

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上記のように大引きが下にない場所に180kg以上の荷重をかける場合は、床補強工事をした方が安全です。

しかし、同じ250kgの荷重であっても、下記のように2つの区画(大引きで囲まれた範囲)にまたがって置く場合は、2つの区画それぞれで360kgまでは耐荷重性能を満たすため、床補強工事は不要となります。

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以上のように床補強の必要性は大引きと大引きの間の区画1箇所あたりどの程度の荷重がかかるか?と考えることで床補強の必要性の目安になるかと思います^^

ちなみに上記は、置きたい物の面積はあまり考える必要がありません。あくまで1区画にどの程度の荷重をかけるか?ということが重要になってきます。また、大引きを跨ぐことで床補強をしないで済ませる場合は、その荷重は将来動かすことができなくなるという店には注意が必要です。最後の図のように250kgの重量の本棚を配置した場合、その時点では耐荷重を満たせていますが、将来本棚を移動して1つの大引きの区画に移動させてしまうと耐荷重を満たせていないことになります。

また、ここでの180kgの基準は、あくまで長期間その場所に起き続ける際に考慮すべき荷重です。よって、仮に重さ300kgの物体であっても一時的に置いても床が抜けるようなことはないはずです。

以上、床の耐荷重の考え方でした\(^o^)/

あくまで、参考とお考えいただき,最終判断はハウスメーカーの営業さんに確認の上行うようにして下さい!